○陸前高田市医師養成奨学資金貸付条例

平成元年3月27日

条例第4号

(目的)

第1条 この条例は、陸前高田市が設置する医療機関及び保健施設(以下「医療機関等」という。)において医療に従事しようとする者に対して、陸前高田市医師養成奨学資金(以下「奨学資金」という。)を貸し付けることにより、これらの者の修学を容易にし、医療機関等の医師の確保を図ることを目的とする。

(貸付け)

第2条 奨学資金は、次に掲げる者で医療機関等において医療に従事しようとするものの申請に基づき、規則で定めるところにより、その者に貸し付ける。

(1) 学校教育法(昭和22年法律第26号)に規定する大学(以下「大学」という。)の医学部の専門の課程又はこれに進学するための課程の学生(以下「大学の医学部の学生」という。)

(2) 医師法(昭和23年法律第201号)第16条の2第1項に規定する臨床研修(以下「臨床研修」という。)を行っている者

(3) 医師の免許を有し、又は大学の医学部を卒業した後、大学の研究室その他の医学に関する研究機関(以下「医育機関」という。)において研究をしている者

(保証人)

第3条 奨学資金の貸付けを受けようとする者は、市長の定めるところにより、保証人2人を立てなければならない。

2 前項の保証人は、奨学資金の貸付けを受けた者(以下「奨学生」という。)と連帯して債務を負担するものとする。

(貸付金額)

第4条 奨学資金の貸付金額は、月額20万円の範囲内で市長が定める額とする。ただし、市長が特別の事情があると認めるときは、この額を超える額とすることができる。

(貸付方法)

第5条 奨学資金は、貸付けを開始した月から、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める日の属する月までの間、毎月貸し付けるものとする。ただし、特別の理由があるときは、市長が別に定める方法により貸付けをすることができる。

(1) 大学の医学部の学生であるとき。 大学を卒業する日

(2) 臨床研修を行っている者であるとき。 臨床研修を終了する日

(3) 医育機関において研究をしている者であるとき。 当該研究を終了した日

(貸付けの廃止)

第6条 市長は、奨学生が次の各号のいずれかに該当するときは、奨学資金の貸付けを廃止するものとする。

(1) 退学し、退所し、又は臨床研修をやめたとき。

(2) 心身の故障のため修学の見込みがなくなったと認められるとき。

(3) 学業成績が著しく不良となったと認められるとき。

(4) 奨学資金の貸付けを受けることを辞退したとき。

(5) 死亡したとき。

(6) 前各号に掲げるもののほか、奨学資金の貸付けの目的を達成する見込みがなくなったと認められるとき。

(貸付けの休止)

第7条 市長は、奨学生が次の各号のいずれかに該当するときは、当該各号に定める期間貸付けを休止するものとする。この場合において、これらの期間の分として既に貸し付けられた奨学資金があるときは、その奨学資金は、休止期間終了後に貸付けされたものとみなす。

(1) 休学し、又は停学の処分を受けたとき。

休学し、又は停学の処分を受けた日の属する月の翌月から復学した日の属する月までの期間

(2) 原級に留め置かれたとき。

原級に留め置かれている期間

(返還)

第8条 奨学生が次の各号のいずれかに該当するときは、貸付けが開始された月分からの金額に年7.1パーセントの利息に相当する金額を返還の債務に合算した額を即時返還しなければならない。ただし、市長が特別の事情があると認めるときは、当該利息に相当する金額を減額し、若しくは免除し、又は分割返還をさせることができる。

(1) 第6条の規定により奨学資金の貸付けを廃止されたとき。

(2) 大学を卒業した日から2年以内に医師の免許を取得しなかったとき。ただし、災害、病気、負傷その他やむを得ない理由があるときは、この限りでない。

(3) 医師の免許を取得した後、市長の指定する医療機関等又は岩手県立病院(以下「公立病院等」という。)において医療に従事しなかったとき。

(4) 陸前高田市の職員でなくなったとき。

2 前項第3号の岩手県立病院の指定に当たっては、あらかじめ岩手県と協議するものとする。

3 奨学生は、正当な理由がなくて奨学資金を返還すべき日までに返還しなかったときは、当該返還すべき日の翌日から返還の日までの日数に応じ、返還すべき額につき年10.95パーセントの割合で計算した延滞利息を支払わなければならない。

(返還の減免)

第9条 市長は、奨学生が次の各号のいずれかに該当するときは、奨学資金のうち当該各号に定める返還の債務(履行期が到来していないものに限る。以下同じ。)の額を減額し、又は免除することができる。

(1) 医師免許取得後12年以内に、公立病院等において通算して奨学資金の貸付けを受けた期間に相当する期間(この期間が1年に満たないときは、1年とする。)医療に従事したとき。 返還の債務の額の全部

(2) 前号に該当する場合のほか、公立病院等において通算して1年以上医療に従事したとき。 返還の債務の額の一部

(3) 公立病院等において医療に従事している期間中に死亡し、又は公務に起因する心身の故障のため退職したとき。 返還の債務の額の全部又は一部

(4) 災害、病気、負傷その他やむを得ない理由により第8条第1項第3号又は第4号に該当するとき。 返還の債務の額の一部

(5) 前各号に規定するもののほか、奨学資金を返還し難い特別の事情があると認めるとき。 返還の債務の額の全部又は一部

(返還の猶予)

第10条 市長は、奨学生が次の各号のいずれかに該当するときは、当該各号に掲げる理由が継続する期間、奨学資金の返還の債務の履行を猶予することができる。ただし、第3号に掲げる場合にあっては、6年を限度とする。

(1) 陸前高田市の職員として在職するとき。

(2) 公立病院等において医療に従事しているとき。

(3) 奨学資金の貸付けを廃止された後も引き続き大学に在学しているとき。

(4) 大学を卒業後、臨床研修又は市長が認める研修を行っているとき。

(5) 災害、病気、負傷その他やむを得ない理由があるとき。

(委任)

第11条 この条例の実施に関し必要な事項は、規則で定める。

1 この条例は、平成元年4月1日から施行する。

2 陸前高田市国民健康保険病院、診療所奨学貸費条例(昭和30年条例第52号)は、廃止する。

(平成12年3月17日条例第21号)

1 この条例は、平成12年4月1日から施行する。

2 この条例による改正後の陸前高田市医師養成奨学資金貸付条例の規定は、平成12年度以後の年度分の陸前高田市医師養成奨学資金について適用する。

(平成23年3月25日条例第6号)

1 この条例は、平成23年4月1日から施行する。

2 この条例による改正後の陸前高田市医師養成奨学資金貸付条例の規定は、この条例の施行日前に貸付けの決定を受けた者についても適用する。

(令和3年3月9日条例第2号)

この条例は、公布の日から施行する。

陸前高田市医師養成奨学資金貸付条例

平成元年3月27日 条例第4号

(令和3年3月9日施行)

体系情報
第8類 生/第2章 保健、衛生
沿革情報
平成元年3月27日 条例第4号
平成12年3月17日 条例第21号
平成23年3月25日 条例第6号
令和3年3月9日 条例第2号