○陸前高田市情報公開条例

平成16年3月16日

条例第10号

陸前高田市公文書公開条例(平成10年条例第12号)の全部を改正する。

目次

第1章 総則(第1条―第4条)

第2章 行政文書の開示(第5条―第18条)

第3章 審査請求等(第19条―第21条)

第4章 陸前高田市情報公開審査会(第22条―第35条)

第5章 雑則(第36条―第41条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、地方自治の本旨にのっとり市民の知る権利を尊重し、行政文書の開示を請求する権利につき定めること等により、市の保有する情報の一層の公開を図り、市の諸活動を市民に説明する責務が全うされるようにするとともに、市民の市政に対する理解と信頼を深め、市政への参加を促進し、もって公正で開かれた市政の推進に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 実施機関 市長、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員会、固定資産評価審査委員会、水道事業及び下水道事業の管理者の権限を行う市長、消防長及び議会をいう。

(2) 行政文書 実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。第31条を除き、以下同じ。)であって、当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、当該実施機関が保有しているものをいう。ただし、次に掲げるものを除く。

 新聞、雑誌、書籍その他不特定多数の者に販売することを目的として発行されるもの

 市立図書館その他の施設において、歴史的若しくは文化的な資料又は学術研究用の資料として特別の管理がされているもの

(解釈及び運用)

第3条 実施機関は、この条例の解釈及び運用に当たっては、この条例の目的にのっとり行政文書の開示を請求する権利を十分尊重するとともに、個人に関する情報がみだりに公にされることのないよう最大限の配慮をしなければならない。

(適正使用)

第4条 この条例の定めるところにより行政文書の開示を受けた者は、これによって得た情報を、この条例の目的に即して適正に使用しなければならない。

第2章 行政文書の開示

(開示請求権)

第5条 何人も、この条例の定めるところにより、実施機関に対し、当該実施機関の保有する行政文書の開示を請求することができる。

(開示請求の手続)

第6条 前条の規定による開示の請求(以下「開示請求」という。)は、次に掲げる事項を記載した書面(以下「開示請求書」という。)を実施機関に提出してしなければならない。

(1) 開示請求をする者の氏名又は名称及び住所又は居所並びに法人その他の団体にあっては代表者の氏名

(2) 行政文書の名称その他の開示請求に係る行政文書を特定するに足りる事項

2 実施機関は、開示請求書に形式上の不備があると認めるときは、開示請求をした者(以下「開示請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、実施機関は、開示請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。

(行政文書の開示義務)

第7条 実施機関は、開示請求があったときは、開示請求に係る行政文書に次の各号に掲げる情報(以下「不開示情報」という。)のいずれかが記録されている場合を除き、開示請求者に対し、当該行政文書を開示しなければならない。

(1) 法令若しくは他の条例(以下「法令等」という。)の規定又は国若しくは県の関与により公にすることができないと認められる情報

(2) 個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)又は特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。

 法令等の規定により又は慣行として公にされ、又は公にすることが予定されている情報

 人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報

 当該個人が公務員等(国家公務員法(昭和22年法律第120号)第2条第1項に規定する国家公務員(独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第4項に規定する行政執行法人の役員及び職員を除く。)、独立行政法人等(独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成13年法律第140号)第2条第1項に規定する独立行政法人等をいう。以下同じ。)の役員及び職員、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第2条に規定する地方公務員並びに地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第2条第1項に規定する地方独立行政法人をいう。以下同じ。)の役員及び職員をいう。)である場合において、当該情報がその職務の遂行に係る情報であるときは、当該情報のうち、当該公務員等の職及び当該職務遂行の内容に係る部分

(3) 法人その他の団体(国、独立行政法人等、地方公共団体及び地方独立行政法人を除く。以下「法人等」という。)に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、次に掲げるもの。ただし、人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報を除く。

 公にすることにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの

 実施機関の要請を受けて、公にしないとの条件で任意に提供されたものであって、法人等又は個人における通例として公にしないこととされているものその他の当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるもの

(4) 公にすることにより、犯罪の予防又は捜査、人の生命、身体又は財産等の保護その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがある情報

(5) 市の機関、国の機関、独立行政法人等、市以外の地方公共団体及び地方独立行政法人の内部又は相互間における審議、検討又は協議に関する情報であって、公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に市民等の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれがあるもの

(6) 市の機関、国の機関、独立行政法人等、市以外の地方公共団体又は地方独立行政法人が行う事務又は事業に関する情報であって、公にすることにより、次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの

 監査、検査、取締り、試験又は租税の賦課若しくは徴収に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ

 契約、交渉又は争訟に係る事務に関し、市、国、独立行政法人等、市以外の地方公共団体又は地方独立行政法人の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害するおそれ

 調査研究に係る事務に関し、その公正かつ能率的な遂行を不当に阻害するおそれ

 人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ

 市若しくは市以外の地方公共団体が経営する企業、独立行政法人等又は地方独立行政法人に係る事業に関し、その企業経営上の正当な利益を害するおそれ

(部分開示)

第8条 実施機関は、開示請求に係る行政文書の一部に不開示情報が記録されている場合において、不開示情報が記録されている部分を容易に区分して除くことができるときは、開示請求者に対し、当該部分を除いた部分につき開示しなければならない。ただし、当該部分を除いた部分に有意の情報が記録されていないと認められるときは、この限りではない。

2 開示請求に係る行政文書に前条第2号の情報(特定の個人を識別することができるものに限る。)が記録されている場合において、当該情報のうち、氏名、生年月日その他の特定の個人を識別することができることとなる記述等の部分を除くことにより、公にしても、個人の権利利益が害されるおそれがないと認められるときは、当該部分を除いた部分は、同号の情報に含まれないものとみなして、前項の規定を適用する。

(公益上の理由による裁量的開示)

第9条 実施機関は、開示請求に係る行政文書に不開示情報(第7条第1号に該当する情報を除く。)が記録されている場合であっても、公益上特に必要があると認めるときは、開示請求者に対し、当該行政文書を開示することができる。

(行政文書の存否に関する情報)

第10条 開示請求に対し、当該開示請求に係る行政文書が存在しているか否かを答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、実施機関は、当該行政文書の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。

(開示請求に対する措置)

第11条 実施機関は、開示請求に係る行政文書の全部又は一部を開示するときは、その旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨及び開示の実施に関し実施機関が定める事項を書面により通知しなければならない。

2 実施機関は、開示請求に係る行政文書の全部を開示しないとき(前条の規定により開示請求を拒否するとき及び開示請求に係る行政文書を保有していないときを含む。)は、開示をしない旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。

(開示決定等の期限)

第12条 前条各項の決定(以下「開示決定等」という。)は、開示請求があった日から15日以内にしなければならない。ただし、第6条第2項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。

2 前項の規定にかかわらず、実施機関は、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、同項に規定する期間を30日以内に限り延長することができる。この場合において、実施機関は、開示請求者に対し、遅滞なく、延長後の期間及び延長の理由を書面により通知しなければならない。

(開示決定等の期限の特例)

第13条 開示請求に係る行政文書が著しく大量であるため、開示請求があった日から45日以内にそのすべてについて開示決定等をすることにより事務の遂行に著しい支障が生ずるおそれがある場合には、前条の規定にかかわらず、実施機関は、開示請求に係る行政文書のうちの相当の部分につき当該期間内に開示決定等をし、残りの行政文書については相当の期間内に開示決定等をすれば足りる。この場合において、実施機関は、同条第1項に規定する期間内に、開示請求者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。

(1) この条を適用する旨及びその理由

(2) 残りの行政文書について開示決定等をする期限

(事案の移送)

第14条 実施機関は、開示請求に係る行政文書が他の実施機関により作成されたものであるときその他他の実施機関において開示決定等をすることにつき正当な理由があるときは、当該他の実施機関と協議の上、当該他の実施機関に対し、事案を移送することができる。この場合においては、移送をした実施機関は、開示請求者に対し、事案を移送した旨を書面により通知しなければならない。

2 前項の規定により事案が移送されたときは、移送を受けた実施機関において、当該開示請求についての開示決定等をしなければならない。この場合において、移送をした実施機関が移送前にした行為は、移送を受けた実施機関がしたものとみなす。

3 前項の場合において、移送を受けた実施機関が第11条第1項の決定(以下「開示決定」という。)をしたときは、当該実施機関は、開示の実施をしなければならない。この場合において、移送をした実施機関は、当該開示の実施に必要な協力をしなければならない。

(第三者に対する意見書提出の機会の付与等)

第15条 開示請求に係る行政文書に市、国、独立行政法人等、市以外の地方公共団体、地方独立行政法人及び開示請求者以外の者(以下この条、第20条及び第21条において「第三者」という。)に関する情報が記録されているときは、実施機関は、開示決定等をするに当たって、当該情報に係る第三者に対し、開示請求に係る行政文書の表示その他実施機関が定める事項を通知して、意見書を提出する機会を与えることができる。

2 実施機関は、次の各号のいずれかに該当するときは、開示決定に先立ち、当該第三者に対し、開示請求に係る行政文書の表示その他実施機関が定める事項を書面により通知して、意見書を提出する機会を与えなければならない。ただし、当該第三者の所在が判明しない場合は、この限りではない。

(1) 第三者に関する情報が記録されている行政文書を開示しようとする場合であって、当該情報が第7条第2号イ又は同条第3号ただし書に規定する情報に該当すると認められるとき。

(2) 第三者に関する情報が記録されている行政文書を第9条の規定により開示しようとするとき。

3 実施機関は、前2項の規定により意見書の提出の機会を与えられた第三者が当該行政文書の開示に反対の意思を表示した意見書を提出した場合において、開示決定をするときは、開示決定の日と開示を実施する日との間に少なくとも2週間を置かなければならない。この場合において、実施機関は、開示決定後直ちに、当該意見書(第20条において「反対意見書」という。)を提出した第三者に対し、開示決定をした旨及びその理由並びに開示を実施する日を書面により通知しなければならない。

(開示の実施)

第16条 行政文書の開示は、文書又は図画については閲覧又は写しの交付により、電磁的記録についてはその種別、情報化の進展状況等を勘案して実施機関が定める方法により行う。ただし、閲覧の方法による行政文書の開示にあっては、実施機関は、当該行政文書の保存に支障を生ずるおそれがあると認めるときその他正当な理由があるときは、その写しにより、これを行うことができる。

2 開示決定に基づき行政文書の開示を受ける者は、実施機関が定めるところにより、当該開示決定をした実施機関に対し、その求める開示の実施の方法その他の実施機関が定める事項を申し出なければならない。

3 前項の規定による申出は、第11条第1項に規定する通知があった日から起算して30日以内にしなければならない。ただし、当該期間内に当該申出をすることができないことにつき正当な理由があるときは、この限りではない。

4 開示決定に基づき行政文書の開示を受けた者は、最初に開示を受けた日から起算して30日以内に限り、実施機関に対し、更に開示を受ける旨を申し出ることができる。この場合においては、前項ただし書の規定を準用する。

(法令等による開示の実施との調整)

第17条 実施機関は、法令等の規定により、何人にも開示請求に係る行政文書が前条第1項本文に規定する方法と同一の方法で開示することとされている場合(開示の期間が定められている場合にあっては、当該期間内に限る。)には、同項本文の規定にかかわらず、当該行政文書については、当該同一の方法による開示を行わない。ただし、当該法令等の規定に一定の場合には開示をしない旨の定めがあるときは、この限りではない。

2 法令等の規定に定める開示の方法が縦覧であるときは、当該縦覧を前条第1項本文の閲覧とみなして、前項の規定を適用する。

(開示請求に係る手数料の徴収等)

第18条 第16条第1項の規定による開示の実施を受けようとする者は、別表に定める額の手数料を納付しなければならない。

2 既納の手数料は、還付しない。

3 実施機関の開示決定に基づき行政文書の開示を受ける者は、送付に要する費用を納付して、行政文書の写し等の送付を求めることができる。この場合において、当該送付に要する費用は、当該実施機関が定める方法により納付しなければならない。

第3章 審査請求等

(審理員の指名等の適用除外)

第19条 開示決定等又は開示請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第9条第1項本文の規定は、適用しない。

(審査会への諮問等)

第20条 開示決定等又は開示請求に係る不作為について審査請求があったときは、当該審査請求に対する裁決をすべき実施機関は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、速やかに、陸前高田市情報公開審査会に諮問しなければならない。

(1) 審査請求が不適法であり、却下する場合

(2) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る行政文書の全部を開示することとする場合(当該行政文書の開示について反対意見書が提出されている場合を除く。)

2 前項の規定による諮問は、行政不服審査法第9条第3項において読み替えて適用する同法第29条第2項の弁明書の写し(同法第9条第3項において読み替えて適用する同法第30条第1項に規定する反論書が提出された場合にあっては、弁明書の写し及び当該反論書の写し)を添えてしなければならない。

3 第1項の規定により諮問をした実施機関(以下「諮問実施機関」という。)は、次に掲げる者に対し、諮問をした旨を通知しなければならない。

(1) 審査請求人及び参加人(行政不服審査法第13条第4項に規定する参加人をいう。以下同じ。)

(2) 開示請求者(開示請求者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)

(3) 当該審査請求に係る行政文書の開示について反対意見書を提出した第三者(当該第三者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)

4 諮問実施機関は、第1項の規定による諮問に対する答申を受けたときは、その答申を尊重して、裁決をしなければならない。

5 前項の裁決は、審査請求がされた日(行政不服審査法第23条の規定により不備を補正すべきことを命じた場合にあっては、当該不備が補正された日)から起算して90日以内に行うよう努めなければならない。

(第三者からの審査請求を棄却する場合等における手続)

第21条 第15条第3項の規定は、次の各号のいずれかに該当する裁決をする場合について準用する。

(1) 開示決定に対する第三者からの審査請求を却下し、又は棄却する裁決

(2) 審査請求に係る開示決定等(審査請求に係る行政文書の全部を開示する旨の決定を除く。)を変更し、当該審査請求に係る行政文書を開示する旨の裁決(第三者である参加人が当該行政文書の開示に反対の意思を表示している場合に限る。)

第4章 陸前高田市情報公開審査会

(設置等)

第22条 第20条第1項の規定による諮問に応じ審査請求について調査審議するため、陸前高田市情報公開審査会(以下「審査会」という。)を置く。

2 審査会は、前項の規定による調査審議のほか、この条例の実施に関し実施機関に意見を述べることができる。

(組織)

第23条 審査会は、委員5人以内で組織する。

(委員)

第24条 委員は、学識経験を有する者のうちから市長が委嘱する。

2 委員の任期は、2年以内とする。ただし、欠員が生じた場合における補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。

3 市長は、委員が心身の故障のため職務の遂行ができないと認めるとき、又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認めるときは、その委員を罷免することができる。

4 委員は、職務上知ることができた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

5 委員は、在任中、政党その他の政治的団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはならない。

(会長)

第25条 審査会に会長を置き、委員の互選によりこれを定める。

2 会長は、会務を総理し、会議の議長となる。

3 会長に事故があるとき又は会長が欠けたときは、会長があらかじめ指名する委員が、その職務を代理する。

(会議)

第26条 審査会は、会長が招集する。

2 審査会は、委員の半数以上が出席しなければ会議を開くことができない。

3 審査会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

4 審査会は、第20条第1項の規定による諮問のあった日から起算して60日以内に答申するよう努めなければならない。

(審査会の調査権限)

第27条 審査会は、必要があると認めるときは、諮問実施機関に対し、開示決定等に係る行政文書の提示を求めることができる。この場合において、何人も、審査会に対し、その提示された行政文書の開示を求めることができない。

2 諮問実施機関は、審査会から前項の規定による求めがあったときは、これを拒んではならない。

3 審査会は、必要があると認めるときは、諮問実施機関に対し、開示決定等に係る行政文書に記録されている情報の内容を審査会の指定する方法により分類又は整理した資料を作成し、審査会に提出するよう求めることができる。

4 第1項及び前項に定めるもののほか、審査会は、審査請求に係る事件に関し、審査請求人、参加人又は諮問実施機関(以下「審査請求人等」という。)に意見書又は資料の提出を求めること、適当と認める者にその知っている事実を陳述させ又は鑑定を求めることその他必要な調査をすることができる。

(意見の陳述)

第28条 審査会は、審査請求人等から申立てがあったときは、当該審査請求人等に口頭で意見を述べる機会を与えなければならない。ただし、審査会が、その必要がないと認めるときは、この限りでない。

2 前項本文の場合においては、審査請求人又は参加人は、審査会の許可を得て、補佐人とともに出頭することができる。

(意見書等の提出)

第29条 審査請求人等は、審査会に対し、意見書又は資料を提出することができる。ただし、審査会が意見書又は資料を提出すべき相当の期間を定めたときは、その期間内にこれを提出しなければならない。

(委員による調査手続)

第30条 審査会は、必要があると認めるときは、その指名する委員に、第27条第1項の規定により提示された行政文書を閲覧させ、同条第4項の規定による調査をさせ、又は第28条第1項本文の規定による審査請求人等の陳述を聴かせることができる。

(提出資料の写しの送付等)

第31条 審査会は、第27条第3項若しくは第4項又は第29条の規定による意見書又は資料の提出があったときは、当該意見書又は資料の写し(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下この項及び次項において同じ。)にあっては、当該電磁的記録に記録された事項を記載した書面)を当該意見書又は資料を提出した審査請求人等以外の審査請求人等に送付するものとする。ただし、第三者の利益を害するおそれがあると認められるときその他正当な理由があるときは、この限りでない。

2 審査請求人等は、審査会に対し、審査会に提出された意見書又は資料の閲覧(電磁的記録にあっては、記録された事項を審査会が定める方法により表示したものの閲覧)を求めることができる。この場合において、審査会は、第三者の利益を害するおそれがあると認めるときその他正当な理由があるときでなければ、その閲覧を拒むことができない。

3 審査会は、第1項の規定による送付をし、又は前項の規定による閲覧をさせようとするときは、当該送付又は閲覧に係る意見書又は資料を提出した審査請求人等の意見を聴かなければならない。ただし、審査会が、その必要がないと認めるときは、この限りでない。

4 審査会は、第2項の規定による閲覧について、日時及び場所を指定することができる。

(調査審議手続の非公開)

第32条 審査会の行う審査請求に係る調査審議の手続は、公開しない。

(答申書の送付等)

第33条 審査会は、諮問に対する答申をしたときは、答申書の写しを審査請求人及び参加人に送付するとともに、答申の内容を公表するものとする。

(庶務)

第34条 審査会の庶務は、総務部において処理する。

(会長への委任)

第35条 この章に定めるもののほか、審査会の運営に関し必要な事項は、会長が審査会に諮つて定める。

第5章 雑則

(行政文書の管理)

第36条 実施機関は、この条例の適正かつ円滑な運用に資するため、行政文書を適正に管理するものとする。

2 実施機関は、行政文書の分類、作成、保存及び廃棄に関する基準その他の行政文書の管理に関する必要な事項についての定めを設けなければならない。

(開示請求をしようとする者に対する情報の提供等)

第37条 実施機関は、開示請求をしようとする者が容易かつ的確に開示請求をすることができるよう、当該実施機関が保有する行政文書の特定に資する情報の提供その他開示請求をしようとする者の利便を考慮した適切な措置を講じなければならない。

(実施状況の公表)

第38条 市長は、毎年度、実施機関におけるこの条例の施行の状況を取りまとめ、その概要を公表するものとする。

(情報の提供に関する施策の推進)

第39条 実施機関は、この条例に定めるところによる行政文書の開示と併せて、実施機関の保有する情報が適時に、かつ、適切な方法で市民に明らかにされるよう、行政機関の保有する情報の提供に関する施策の推進に努めなければならない。

(出資法人の情報公開)

第40条 市が資本金、基本金その他これらに準ずるものを出資している法人(以下「出資法人」という。)は、この条例の趣旨にのっとり、当該出資法人の保有する情報の公開に関し必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

2 実施機関は、出資法人の性格及び業務内容に応じ、当該出資法人の保有する情報の開示及び提供が推進されるよう、必要な措置を講じなければならない。

(補則)

第41条 この条例に定めるもののほか、この条例の実施に関し必要な事項は、実施機関が別に定める。

1 この条例は、平成16年4月1日から施行する。

2 この条例による改正後の陸前高田市情報公開条例の規定は、この条例の施行の日以後に開示請求される行政文書について適用し、同日前に改正前の陸前高田市公文書公開条例の規定により公開請求された公文書については、なお従前の例による。

3 この条例の施行の際現に陸前高田市公文書公開審査会の委員である者は、この条例の施行の日に、この条例による改正後の第24条第1項の規定により審査会の委員として委嘱されたものとみなし、その任期は、同条第2項本文の規定にかかわらず、平成17年8月31日までとする。

(平成19年9月26日条例第19号)

1 この条例は、平成19年10月1日から施行する。

(平成25年3月27日条例第3号)

この条例は、平成25年4月1日から施行する。

(平成28年3月14日条例第2号)

(施行期日)

1 この条例は、平成28年4月1日から施行する。

(陸前高田市情報公開条例の一部改正に伴う経過措置)

3 陸前高田市情報公開条例の規定による開示決定等又は開示請求に係る不作為についての不服申立てであって、行政不服審査法(平成26年法律第68号)附則第3条の規定によりなお従前の例によることとされるものに係る裁決又は決定の手続については、なお従前の例による。

(平成29年3月13日条例第1号)

この条例は、公布の日から施行する。

(令和4年9月13日条例第17号)

(施行期日)

1 この条例は、令和5年4月1日から施行する。

(令和4年12月13日条例第27号)

(施行期日)

1 この条例は、令和5年4月1日から施行する。

別表(第18条関係)

区分

単位

金額

1 複写機による写しの交付(日本産業規格A列3番の大きさまでのものに限る。)

白黒

1枚につき

10円

(両面に複写した場合にあっては、20円)

カラー

1枚につき

50円

(両面に複写した場合にあっては、100円)

2 1に掲げる以外の写しの交付

1枚につき

当該写しの作成に要する費用に相当する額

3 電磁的記録の複製物(電磁的記録媒体(電磁的記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものに係る記録媒体をいう。)に複製した複製物をいう。)の交付

1部につき

当該複製物の作成に要する費用に相当する額

4 閲覧、視聴、不開示決定等

無料

陸前高田市情報公開条例

平成16年3月16日 条例第10号

(令和5年4月1日施行)

体系情報
第3類 行政一般/第6章 情報管理
沿革情報
平成16年3月16日 条例第10号
平成19年9月26日 条例第19号
平成25年3月27日 条例第3号
平成28年3月14日 条例第2号
平成29年3月13日 条例第1号
令和4年9月13日 条例第17号
令和4年12月13日 条例第27号