奇跡の一本松保存プロジェクト
平成24年5月に枯死が確認された奇跡の一本松。その保存プロジェクトについて紹介します。
なお、保存プロジェクトは世界中の皆様からご支援いただだいた「奇跡の一本松保存募金」により行いました。多くのご支援、ご協力に感謝申し上げます。
概要
委託業者
株式会社 乃村工藝社(のむらこうげいしゃ) 代表取締役社長 渡辺 勝
(東京都港区台場2丁目3番4号)
保存方針
- 一本松の各部分は可能な限り残し、屋外展示に耐えうる保存処理を実施する。上部枝・葉部分は型取り後レプリカを作製する。
- 自立構造体とし、主構造体は高強度が期待できる炭素繊維強化樹脂複合材料(CFRP)を使用する。
- 自立構造体のため根部分はコンクリート基礎とし、根は別途保存処理を行い将来に向け保存する。
作業工程
- 平成24年9月12日、13日 伐採・搬出作業
- 平成24年9月中旬から 防腐・保存作業
- 平成24年12月上旬 抜根作業
- 平成25年3月上旬 現地設置作業
- 平成25年5月~6月 修正作業(枝葉の取付角度を修正)
- 平成25年6月末 保存工事完了
- 平成25年7月3日 「奇跡の一本松」保存事業完成式
伐採前
唯一残った一本松(国土地理院より)
凛々しい立ち姿
伐採(平成24年9月12日、現地にて)
10時15分
10時20分
11時10分
11時30分
13時45分
幹のくり抜き(平成24年9月~11月、愛知県弥富市にて)
作業を行った製材所
この作業のためだけに製作された作業機械
くり抜き作業
反対側からは光と風を送り込む
試行錯誤して製作された操作パネル
くり抜き前とくり抜き後の一本松
枝の型取り(平成24年10月~12月、神奈川県相模原市にて)
型取りの枠
枝部分のレプリカ
枝部分のレプリカ
抜根(平成24年12月、現地にて)
抜根の前
抜根作業 全景
力強い一本松の根
抜根作業
根の長さの測定
(注意)根は保存処理が行われたものを保管中です。将来的にはみなさまのお目にかかれるような場所に展示することを検討しております。
構造検討
構造の専門家との協議
風洞実験
現地設置(平成25年3月上旬、陸前高田市にて)
幹の1段目の設置
幹の2段目の搬入
幹の2段目の設置
足場で囲まれた一本松
更新日:2021年10月20日