広田湾産イシカゲ貝
世界三大漁場三陸・広田湾
陸前高田市の広田湾は、世界三大漁場三陸海岸の一角をなす、豊かな資源を誇る漁場です。かきは豊洲市場でも最高の評価を受けており、わかめやほたて貝などもその品質が高く評価されています。
清流気仙川を通じて山からの栄養分が流れ込む内湾と、親潮由来の栄養分と黒潮由来の栄養分が混ざり合う外湾を有する、恵まれた環境で高品質の海産物が育ちます。
イシカゲ貝(蝦夷石陰貝)とは
きれいなクリーム色をした身は、甘みと旨みに富みます。成貝の殻長が6センチメートルほどの大きめの二枚貝で、滋味豊かな高級食材として例年7月頃より出荷されます。タウリン、グリシン、アルギニンなどの栄養素を豊富に含んでいます。
広田湾でのイシカゲ貝養殖のあゆみ
広田湾では、平成5年からイシカゲ貝の養殖技術の確立を目指して、環境整備や技術開発に注力し、平成8年に全国で初めてイシカゲ貝養殖の事業化を実現させました。生産量は増加を続け、平成22年には37トンにまで達しましたが、平成23年に発生した東日本大震災ですべての養殖施設とイシカゲ貝が流失しました。
その後、生産者の懸命の努力によって再び稚貝の採捕に成功し、養殖施設が復旧すると、生産と出荷が再開され、令和4年度には生産量は84トンにまで達しました。現在は、年間生産量100トンを目指し、努力を続けています。
イシカゲ貝は、広田湾が国内で唯一の養殖産地となっていることから「幻の貝」と呼ばれており、陸前高田市の特産品となっています。
地理的表示(GI)保護制度における産品登録
地理的表示(GI)保護制度とは、その地域ならではの自然的、人文的、社会的な要因・環境の中で長年育まれてきた品質、社会的評価等の特性を有する産品の名称を、地域の知的財産として保護する制度です。
このような特性を有する産品を、農林水産大臣が「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律(GI法)」(平成26年法律第84号)に基づき登録します。
「広田湾産イシカゲ貝」は、その希少性と生産者の品質向上のための不断の努力が認められ、令和4年2月3日、GI保護制度における産品登録を受けました。
「広田湾産イシカゲ貝」は、今や唯一無二のブランドとなっています。
「広田湾産イシカゲ貝」の販売・提供
「広田湾産イシカゲ貝」は豊洲市場に卸され、市内のすし店、居酒屋のほか、全国の料亭、割ぽう料理店、すし店などで提供されています。
また、広田湾漁業協同組合のオンラインショップでもお買い求めいただけます。
詳細については、広田湾漁業協同組合にお問い合わせください(0192-22-8255)。
更新日:2024年03月18日