こどもの養育に関するルール(親権・養育費・親子交流)

更新日:2026年02月02日

こどもの養育に関するルールが改正されました

令和6年5月に民法等の一部を改正する法律(民法等改正法)が成立し、父母が離婚した後もこどもの利益を確保することを目的として、親権、養育費、親子交流等に関するルールが改正されました。
【注意】この法律は令和8年4月1日に施行されるものです。施行日以前では適用されません。

見直しのポイント

ポイント1.親の責務に関するルールの明確化

父母が、親権や婚姻関係の有無にかかわらず、こどもの人権を尊重し、こどもを扶養する責務を負うことが明確化され、さらに、こどもの利益のために、父母間でお互いに人格を尊重し協力することが義務付けられました。

次のような行為はルールに違反するため、家庭裁判所において、親権者を定める際に違反した者に不利になる可能性があります。

  • 暴行、脅迫、暴言等の相手の心身に悪影響を及ぼす言動や誹謗中傷、濫訴等
  • 別居親が、同居親による日常的な監護に、不当に干渉すること
  • 特段の理由なく無断でこどもを転居させること
  • 父母間で親子交流の取決めがされたにもかかわらず、特段の理由なくその実施を拒否すること

ポイント2.親権に関するルールの見直し

これまで離婚後は父母のどちらか一方のみを親権者とする単独親権がルールでしたが、親権を父母双方とする共同親権の定めとするか、単独親権の定めとするかを選択できるようになります。

すでに離婚をして単独親権の定めとしている場合でも、この法律の施行後に、家庭裁判所に共同親権への変更について申立をすることもできます。


<親権者の定め方>

・協議離婚の場合…父母の協議(話し合い)により、共同親権か単独親権かを定める

・父母の協議が調わない場合(調停離婚等)…家庭裁判所が、父母それぞれから意見を聴き、こどもの利益の観点から、共同親権か単独親権とするかを定めます。

次のような場合には、家庭裁判所は必ず単独親権の定めをすることとされています。

  • 虐待のおそれがあると認められるとき
  • DVのおそれその他の事情により父母が共同して親権を行うことが困難であると認められるとき

※殴る蹴る等の身体的な暴力を伴う虐待・DV に限定されません。これらの場合以外にも、共同親権と定めることでこどもの利益を害すると認められるときは、裁判所は必ず単独親権の定めをすることとされています。


<夫婦でよく話し合いましょう>

毎日の生活に必要なこと(例:食事や服装の決定、短期間の旅行、予防接種、習い事等)は、共同親権であっても普段こどもの世話をしている側の親が1人で決めることができます。こどもの世話を分担する場合は、こどもの利益を最優先にしっかり話し合いましょう。

次のような場合は、どちらかの親が1人または無断で行うとルール違反となり、父母間で合意がない場合は家庭裁判所が関与することになります。

  • こどもの住む場所を変えること
  • 将来の進学先の決定
  • 心身に大きな影響を与える医療行為
  • こどものお金の管理 等

父母の意見が対立するときには、家庭裁判所の判断により、父母のどちらか1人がその事項を決められるよう、指定することができます。

また、監護者をどちらか1人に定めることで、どちらか1人の親に監護をゆだねることもできます。監護者は、毎日の生活に必要なことに限らず、こどもの教育や住む場所・職業を単独で決めることができます。監護者でない親が監護の妨害をすることが、ルール違反となります。


<一方の親が決められる緊急の場合>

こどもの利益のため急迫の事情がある場合は、父母のどちらか1人で決めることができます。

例えば…

  • 暴力、虐待等からの避難(こどもの転居も含みます)する必要があるとき(被害直後に限りません)
  • こどもに緊急の医療行為を受けさせる必要があるとき
  • 入学試験の結果発表後に入学手続きの期限が迫っているようなとき 等

ポイント3.養育費の支払確保に向けた見直し

これまでは、養育費の額を取り決めなければ、養育費を請求することができませんでしたが、養育費の取決めをしていなくても、離婚のときから引き続きこどもの監護を主として行う側の親は、もう一方の親に対して、こども1人当たり月額2万円の法定養育費を請求することができるようになります。

ただし、法定養育費は、あくまでも養育費の取決めをするまでの暫定的・補充的なものです。

こどもの健やかな成長を支えるためには、父母の協議や家庭裁判所の手続により、各自の収入などを踏まえた適正な額の養育費の取決めをしていただくことが重要です。

ポイント4.安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し

こどもの利益を最優先に、こどもの交流の無理強いや父母間のトラブルを避けながら、安全安心な親子交流ができるよう、家庭裁判所の手続中に親子交流を試行的に行うことができます。家庭裁判所は、こどもの心身の状況等を考慮して、試行的実施を促すか否かを検討します。

また、これまでは、婚姻中に別居している場合の親子交流に関する規定はありませんでしたが、このような場合の親子交流についてルールが明確化されました。

  • 婚姻中別居の場合の親子交流については父母の協議により定める
  • 協議が成立しない場合には、家庭裁判所の審判等により定める
  • 上記2点を定めるにあたっては、こどもの利益を最優先に考慮する

祖父母等とこどもとの間に親子関係のような親密な関係があった場合には、父母の離婚後もこどもの利益のため特に必要があるときは、家庭裁判所は、父母以外の親族とこどもとの交流を実施するよう定めることができることとしています。



このほか、財産分与に関するルールや養子縁組後の親権者に関するルールの見直し、夫婦の間で結んだ契約をいつでも一方的に取り消すことができる規定の削除、強度の精神病にかかって回復の見込みがない場合の裁判離婚事由とされていた規定の削除等が改正されました。

詳しくは以下の資料をご覧ください。

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